2013年6月20日木曜日

Instagram(インスタグラム)の噂が示唆する、画像/ビデオ共有ネットワークへの期待と可能性


今週後半に予定されているフェースブックのイベントで何が発表されるかについての憶測が行き交っているけど、有力な噂としてあがっているのが、Instagramがビデオ共有を始めるのでは、というネタだ。

Twitterのビデオ共有サービスVine が急激に伸びていることへの対抗という見方が強いようだ。

数年前にインスタグラムについて触れたが、その後勢いがなくなり、Facebookによる買収以来プロダクト的に大きな動きがなかったInstagramだけに、次の展開が注目されるのは間違いない。

また、一般的に、写真やビデオってコンテンツを利用したサービスがこれだけ展開されてきている傾向を踏まえると、Instagramのビデオ展開するっていうのは説得力がある。

その手のコンテンツは、文章よりもより直感的で受け取り側としても消費しやすいし、さらにはマネタイズのポテンシャルが大きい。アメリカではすでに、Instagramをうまく企業マーケティングに利用している例が多い。代表的なのはSharpie, Warby Parker,  Red Bullなどだ。

一方、画像SNSと言われるピントレストは、日本では楽天が投資した去年の夏以来、日本では勢いを失っている感がある。アメリカでも、投資を集め過ぎたのではと、バリュエーションを懸念する声があがっていたりして、昨年の勢いを維持しているとは言いがたい。

つまり混み合ってきたスペースだけに、戦略をいかに早く形にするか、「エグゼキューション力」が今後のカギになってくる。

また、メディアコンテンツの「共有」という点では、オープンなのかクローズドなのかの定義もカギになる。

例えば、日本ではフェースブック疲れという話や、LINEの急激な伸びはそのクローズド性だという話を良く聞くけど、アメリカでも徐々にプライベートなシェアを売りにするサービスが出てきている。これはネットワークに限らず、写真とかビデオとか特定したコンテンツに特化したサービスでも同じ傾向だ。

例えば、「Nextdoor」。限定された人の中だけでのフェースブックもどきのネットワークが作れる。

写真共有アプリ「Qwilt」は、携帯で撮った忘れられてしまいがちな写真を自動的に整理してアルバムにする。その上、限られた人の間での共有まで手がけてくれる。いちいち他のサイトにアップロードしたり、メッセンジャーやメールで一枚一枚写真を共有する手間が省ける。

明日のフェースブックのイベントでの発表内容はまったく別のものかもしれない。でも、これだけ噂が飛び交っているということは、インスタグラムの次の戦略への期待がそれだけ高まっているということの証拠でもある。

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