2008年12月2日火曜日

Cyber Monday

Thanksgivingの翌日の金曜は小売業にとって一年で一番の売り上げを記録する日として知られている。通称'Black Friday'と呼ばれる日だが、このblackというのは、あまりにも交通渋滞がひどくなってストレスと混沌を黒で表現したところから来ているようだ。1929年に株価が大暴落した世界恐慌が始まった'Black Thursday(暗黙の木曜日)'の時のストレスにも関連づけているようだ。ただ最近は、小売業が赤字から黒字に転換する日、という意味での黒という解釈の方が強い。

Black Fridayに加えて、最近10年くらいはCyber Mondayという言葉が新たに使われている。Cyber Mondayとは、まだ家庭にブロードバンドが普及していなかった時代に、会社員がオフィスに戻る休み明け初日の月曜は、オンラインセールスが記録的に伸びる、として名付けられたもの。名付けることによって消費者も心理的に誘導されて、購買欲が高まるという効果も狙ったとのこお。ある意味日本のホワイトデーと似ているかもしれない。ただここ数年の傾向として、そう簡単にはオンラインセールスの売り上げ向上は期待できないようだ。ブロードバンドは各家庭に普及しているし、オフィスにいかないとアクセスできないという時代でもない。今年はそれに加えて不景気が影響し、結局一年の中でスパイクが見られる月曜にはなったものの、最大のオンラインセールスが記録される日、というわけにはいかなかったようだ。日曜の夜にはわたしのメールボックスにも、GapやJcrewなど、メールアドレスを登録しているメーカーから翌日月曜限定の10-15% offのクーポンが何通か届いていた。

わたしは今年のThanksgivingはシカゴに行ったのだが、Michigan Avenueを歩いていても、買い物袋を5個も10個も抱えた人はほぼ見なかった。最大で3袋ってところだろうか。日本人的感覚からすると、ある意味通常に戻ったという感がしないでもない。そもそもクリスマスシーズンに向けてギフトを送り合うことが義務のようになっている(しかも家族間だけでなくて会社の同僚、友達、友達の友達... )一方で、人から送られたギフトをクリスマス翌日に返品もしくは交換しにモールに人々が殺到するってお金とエネルギーの無駄使いじゃない?と常に疑問だった。日本は日本で、コマーシャルやマーケティングに違う意味で影響されすぎる傾向があるけど(どっちかというとブランドマーケティングという意味で)、自分自身も含めて、お金の使い方を見直す良い機会かもしれない。