2011年2月1日火曜日

iphoneとstarbucksで、アメリカ版お財布携帯の先駆けを狙う

1月半ばに、パイロット版から本格版としてリリースされたスターバックスのiphoneアプリ。お財布携帯的に使えて、携帯電話でコーヒーが買えるというもの。メディアはしきりに騒いでいて、スタバの株価にどう影響するかなど盛り上がっていたけれど、いかに携帯を使った支払い機能において、アメリカが日本から遅れを取っているかの象徴のようだった。

このアプリの使い方だけど、まずはスターバックスのギフトカードとアカウントを持っていることが条件となる。スマートフォン上でアカウントにログインして注文をしたら、レジで携帯電話を渡す。バリスタがスキャナーに携帯を当てて、それで支払い完了。

話題性は十分あったものの、実用性としては「?」。そもそも日本と違ってアメリカはクレジットカード社会なので、カードでの支払いもそんな手間はかからない。3ドルとか5ドルだとサインも不要なので、店員がスキャンするのがクレジットカードからiphoneに変わったというだけ。となると、大した効率性向上にもつながらない気がする。

今後の他の使い方としても、日本のように公共交通機関が発達していれば販売機で切符を購入する手間が省けたりするけど、これまた車社会だからそれほどのインパクトもない。

にわとりと卵って感じだけど、それだからお財布携帯的機能が広まらないのかも。

ちなみにアップルとスターバックスと言えば、2008年にfree iTunes "Pick of the Week" を提供したり、このアプリについても昨年から一緒に開発してきてたりするなどで仲がいいので、今回はとりあえず目新しいものを出して話題作りを狙ったというところだろうか。

さて、支払いに話を戻すけど、コーヒーに毎日3ドル払っているとすると月に100ドル近い出費になる。節約への第一歩として真っ先に指摘されるコーヒー。クレジットカードの明細だとその他もろもろの出費にまぎれてしまって、コーヒーに対する出費だけの合計って把握しにくい。ところがこのアプリを使えばコーヒーにいくら使っているのか履歴もすぐにわかるようになる。スターバックスにとっては利便性と話題性を強調して売り上げ向上を狙っているんだろうけど、顧客に節約の必然性を再自覚させてしまって、コーヒー自粛傾向になったりといったマイナスの効果はないんだろうか?とふと思ったりする。

出費管理と言えば、最近使い始めたmint.comが結構使える。2005年に立ち上げ、2009年にQuickenやTurboTaxを持つ大手ソフトウェア会社Intuitに買収されたこのmint.comだが、口座やクレジットカード情報をすべて登録することによって日々の入金・出費管理をしてくれる。自分で予算設定をしておけば、それを超えた場合にアラームを出してくれたり、出費の内訳をカテゴリー別に管理してくれるので、それこそコーヒーに今月いくら使ったかなどが一目でわかる。セキュリティの面で懸念が多く、わたしも今まで使う気になれなかったけど、周りで使っている人たちが多いことと、大手企業に買収された変な安心感もあって、使い始めたという経緯だ。

話がいったりきたりになってしまったが、お財布携帯的な機能がこっちでもっと盛り上がって各社が似たようなアプリを出し始めると、すべてにまたがって(例えばスタバ、ウォールマート、サブウェイなど)カテゴリ的な出費管理ができるmintのようなアプリがはやるだろう。


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