ところが来週ソニーエリクソンから発表される携帯は、はじめてシリコンバレーで開発された機種らしい。ちなみにこの新商品では、Playstationも楽しめるとのこと。
今まで携帯機器(ハードウェア)と言えばアジアやヨーロッパ発のものが多く、アメリカは追いつくのに精一杯だった。ところが最近このソニーエリクソンの話にも象徴されるように、携帯電話メーカーの地理的なリソース配分に変化が起きてきている。
今や携帯と言えば、ハードウェアの機能やデザイン性だけ売れる時代ではない。ソフトウェアの重要性は高まる一方で、その結果アプリ市場をリードしているシリコンバレーが必然的に携帯市場の拠点にもなりつつある。
では何故この地域か?アップルやグーグルがOS市場をリードしていることは言うまでもないが、ベンチャーキャピタルをはじめとした投資家の携帯分野に対する投資活動も活発になる一方だ。以前の投稿でも触れたように、Kleiner Perkins Caufield & Buyers が携帯のアプリ開発のためだけのファンドiFundに$200Mをつぎ込んでいるなんていう話もその動きを象徴している。そして結果的に、この地域でのアプリ開発のスタートアップの数も軒並み増えている。
IDCによると、今年スマートフォンの売り上げは全世界で39%の伸びを示し、それらの40%以上はシリコンバレーで開発されたOSを採用するという予想がでている。ということは、携帯関連事業者にとって、アップルやグーグルの近くで開発を行うことのメリットがますます大きくなってくる。
携帯業界の大手は(キャリア、ハードウェアともに)、すでにシリコンバレーにリソースを移し始めている。主な動きとしては、以下の通り。
- モトローラは、2010年にサニーベルのオフィスの社員数を80%増やしている。
- ソニーエリクソンが2007年に50人で開設した研究開発センターは、今や6倍にまで拡大している。
- ノキアはすでにシリコンバレーのオフィスに500人の社員を抱えている。
- アメリカの携帯キャリアT-Mobileは、マウンテンビューオフィスをいっきに拡大。
- 今月からiphoneの販売を開始するVerizonも、サンノゼにアプリ開発センターを開く予定。
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