サンフランシスコでは、2007年にスーパーなどがプラスティックの買い物袋を使用することを禁止した。全米初となったこの条例では、土に戻しやすい生物 分解素材を使ったものか、もしくは布製のバッグや紙袋の配布が義務づけられている。サンフランシスコではこの条例を適用してから15-20%もプラス ティックの袋のゴミが減ったという結果が出ている。
今では周辺の多くの町でも同じような条例を適用、もしくは検討している。マリンカウンティーでは、この1月に条例が通った。パロアルトは2009年に限定 されたスーパーで始めた条例の範囲を、もっと多くのスーパーに広げようとしている。サニーベルも今年末を目標に条例制定を目指しているという。加えて、 Fremont, Daly Cityなども検討中だとのこと。
プラスティック業界はもちろん大反対で、彼らの主張するポイントは2つ。禁止する代わりにプラスティックのリサイクルプログラムをもっと奨励すべきということと、紙の買い物袋の環境による影響もプラスティックとは変わらないという点。
リサイクルプログラムのメリットとして、買い物客に対して多くのオプションを与えられというのに加えて、コストを押さえられることを挙げている。
と言えば、確かに気になるのが紙の買い物袋。プラスティックに比べてそこまで環境に優しいのか?
サンノゼ市によって行われた調査によると、紙の買い物袋とプラスティックでは、環境への害は対して変わらないという。となると、この条例をさらに広げて、紙の買い物袋まで禁止しようとい動きも盛んになるのは容易に想像できる。
サンノゼでは調査の結果を受けて、2012年から紙の袋に対して10セントの課金を開始、そして2年後には25セントに増やすことを予定している。サンフランシスコでも紙の買い物袋の禁止を検討している。
確か日本の杉並区ではレジ袋1枚5円の有料化を行っていたが(もう変わっているかもしれないけど)、その結果マイバッグ率が80%も上ったそうだ。アメリ カだと買い物の頻度が少ない代わりに一度に大量に買い込むので、もう少し課金しないと十分なインセンティブにならないといったところだろうか。
確かにサンフランシスコ市内にいると、布の袋を3つも4つも持ち歩く人が少なくない。食料品を溜め込むアメリカ人だけに、それだけの買い物袋が必要になる んだろう。アメリカの大都市にしては珍しく、公共のバスやZIpCar(時間制レンタルカーのようなもの)を利用して、布の買い物袋をかついで、1週間分 の食料を買いだめに週末買い物に出かける人を良く目にする。これぞ環境にうるさいサンフランシスコという感じ。
そう言えば、昔は「紙にするかプラスティックにするか?」という質問を良くレジでされたけど、最近はめっきり聞かなくなった。プラスティック業界の主張す る「選択肢がない不便さ」についてだけど、個人的には聞かれたら聞かれたで結構困っていた。選ぶ基準としては、プラスティックだとあとからゴミ袋に使える かなというくらいで、さして好みもないのに適当にどちらかを選んでいた。となると、選択肢が少なくて選ぶ必要がないのは、逆に便利になるなと思ったりする んだけど。
2011年2月24日木曜日
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