前からローカルニュースを見ていて気になっていたことがある。日本人の名字を持つ、日系アメリカ人のレポーターが多いということだ。天気予報から道路情報、現場からの中継レポートに渡り、日系人を良く見かける。わたしが見た限り、少なくともローカルニュース局では、メインキャスターではなくサブとして活躍している人が多いようだ。
ニュースで活躍する日系人は本当に多いのか?
Wikipediaによると、ニュース・メディアで活躍する日系人として16人の名前があがっている。果たしてこの数値を多いと判断するか、少ないと判断するか。一つのベンチマークとして、中国系アメリカ人と比較してみた。
同様のWikipediaによると、中国系アメリカ人については「ニュース・メディア」というカテゴリーはなく、もっと広い「ジャーナリズム」というカテゴリーのもとに、28人の名前があがっている。トップ何人かのみをリストアップしただけという可能性もあるので一概には比べられないけど、”仮に”両リストとも共通のしきい値を適用して作成されているとする。(雑な仮定であるのは承知の上で。。。)
アメリカ全人口の統計によると、中国系アメリカ人は日系人の4倍以上いるらしい(2010年時点)。となると、ニュース業界にいる日系アメリカ人は比較的多い?という仮説は正しいことになる。
ちなみに余談だが、この統計値によると、日系アメリカ人は減少傾向、一方の中国系アメリカ人は増加傾向を示している。
また地域別のアジア系アメリカ人の比率だが、サンフランシスコはハワイに続いて第2位の比率を占め、全体の18.4%がアジア系だという。
他の情報源として、NBC Bay Areaのキャスター陣を見てみた。34人の社員がテレビに顔を出す報道チームとして名前を並べる中、3人は日本人の名字を持っている。これだけ見ると大した比率ではないが、個人的には現場レポーターも含めると実はもっといるのでは?という印象がある。アメリカ全人口に占める日系人の割合が0.4%なので、それに比較すると高いとは言えるが、サンフランシスコ/ベイエリアならではの傾向なのかもしれない。
気になるのは、その中で女性が一人もいないこと。他のアジア系アメリカ人(ベトナムや中国系)については女性が目立つことに比べると、日系アメリカ人で女性の名前があがっていないのは単なる偶然?かもしれないものの、やはり気になる。
ちなみに日系人の女性キャスターと言って、唯一思いつくのは、ナショナルテレビNBCで全国放映されたいた「Today」ショーの朝の顔を努めていたAnn Curryだ。数年前に突然鋼板させられて話題になった。彼女は日本人のハーフだが、特番として山形(だったと思う)にいる日本の親戚を訪ね、日本の文化を全米に紹介したりもしていた。あまりにも突然の降板に、「男性メインキャスターのMatt Lauerと仲が悪い」、「メインストリームのアメリカ人とはあまりにも違うバックグランドに、視聴者が親近感を覚えられなかった」などさまざまな憶測が出回った。視聴率低下の責任を取らされたのだろうけど、何故彼女だったのかはいまだに明確に説明されていない。
いずれにしても男性女性に関わらず、もっとメインキャスターとして活躍する日系人がいてもいいのにと思わずにはいられない。確率的に言えば、次に日系人メインキャスターが誕生するのは、アジア人率が高いこのベイエリアかもしれない。
(追加 − 9月25日)
今日、Fox系列のKTVUでニュースを見ていたら、6人ほどのリポーターのうち、3人は日系人!ウェブサイトを見てみたら4人の日本人の名字を持つリポーターが確認できた。
0 件のコメント:
コメントを投稿