2011年7月2日土曜日

「ソーシャル」を突き詰めたら、結局フォトシェアリングにたどり着くのか?

フォトシェアリングのアプリが軒並み注目を浴びている。その先端を走るのが、SFに拠点を設けるInstagram。

このInstagram、社員はいまだに4人しかいないが、リリースから8ヶ月で、Iphoneのみですでに500万人近いユーザを持つ。この勢いは留まることを知らず、1ヶ月あたり100万人というペースでユーザ数が伸びているという。携帯で撮った写真に特殊効果を加えて(白黒、ビンテージなど)、友達とシェアすることができる。Twitterのように友達をFollowすることもできるし、Facebookのような「Like」機能もある。

実際Facebookでも一番使われる目的はフォトシェアリングだという。つまりフォトシェアリングって「ソーシャル」の肝だと言っても過言ではないのかもしれない。

Instagramがうまくやっているのは、自分のサービスを外部のディベロッパーにも開放している点。写真を使ってアルバムを作ったり、ポストカードにしたりできるアプリが次々と作られている。自分のプロダクトをもとにアプリを作って、ただで宣伝してくれる外部の起業家やディベロッパーたちがいるという、ポジティブな相乗効果が生まれている。

さまざまなニュースメディア、有名人や大企業もブランディングの一環として活用しはじめた。TwitterやFacebookよりもシンプルであること、ビジュアルであることから、アパレル企業のブランディングのチャネルなどに有効だという。

このInstagram、ダウンロードは個人ユーザでも企業ユーザでも無料だ。マネタイズの方法はいまだに明確ではないにも関わらず、すでに750万ドルのファンディングを受けている。

これだけ熱いフォトシェアリング・アプリなので、それだけ競争も激しい。Colorというアプリは一人目のユーザ獲得前にすでに、セコイア・キャピタル、ベイン・キャピタル、そしてシリコンバレー・バンクから合わせて4100万ドルが投資された。

その他最近の新星には、PicPiz、Lightbox、Pixable、Mobli、Pathなど、さまざまな競合がいる。

競争はスタートアップばかりでもない。老舗のFlickrなども、ここぞとばかりにスマートフォンのアプリの開発に力を入れている。PCベースで6,300万のユーザがいる強みを活かし、そのユーザを携帯にも誘導しようという試みだ。